実 際 に 見 た 養 鶏 場
先日、私は初めて養鶏場を実際に目にしました。偶然、それを見つけたのです。
ある山道を車で走っていた時、ものすごい悪臭とともにその養鶏場は現れました。
細長い、大きな小屋が5つほどありましたが、そのうちの1つは道路に面していて、
しかも柵などが全くなかったので (また、周囲に誰もいなかったので)
その様子をじっくりと観察することができました。
小屋の壁の部分には金網が張りめぐらされ、鶏から落ちた羽が一面に巻き付いていました。
縦に長く3列、棚が置かれ、それぞれが2段に分かれていました。
一段ごとに、約30センチ四方づつ、さらに金網で仕切られていました。
その30センチ四方の中に鶏は3羽づつ入れられていました。まさにすし詰め状態です。
鶏は常に他の鶏、また、仕切りの金網と密着した状態でした。
ほとんどの鶏たちが、その体に怪我を負っていました。
毛がはげて肉が露出している鶏たち、羽がむしれて芯の部分が露出している鶏たち、
血を流している鶏たち、どれも全く悲惨な状態でした。
今まで、養鶏場の写真は多く目にしていましたし、文章でもその様子を読んだ事があります。
でも、実際にその様子を目にし、改めて、養鶏場の実態を知ることができました。
それは本当に、他で書かれていた通りの悲惨極まりない状態でした。
その養鶏場には大きな看板があり、”自然の卵” と書かれていました。
スーパーなどでもよく、このような言葉を文句にした商品を見かけます。
自然、などという言葉を目にすれば、広い敷地の中に放された鶏たち、元気に自由に走り回る鶏たち、
そして自然の状態で生まれてくる新鮮な卵・・・ といったイメージを持ちますが、
そんな言葉は必ずしも信じられるものではないのだと思いました。
私たちは一度、深く考え直す必要があると思います。
私たち人間は、こんなにまで他の生物を不自然な状態で ”虐待” してまで、
食欲を満たす必要があるのかということを。
人間の強さを武器に、人間の欲のためなら、鶏たちに苦しい毎日を強要することは
正当化されるのでしょうか?
私はそんなことは許されるべきではないと強く思います。
*** 養鶏場を撮影しましたので、後日画像を掲載します ***