「医療の犯罪」 引用集 5

 

  年々がんの罹病率が徐々に上昇しており、何億もの動物が拷問にかけられて無駄死にし、

  切る、焼く、毒物投与法(がんよりもこれらの治療の方が先に患者を殺している)以外には

  何ら正式にがんの治療法がないというのに、二百年もの間、伝統的な医学ではがん研究において、

  動物をモデルにしたやり方への固執から自らを解き放せないでいる。

 

  「動物を使った心理学実験が科学的でなく、

  倫理的にも破綻しているということに気づき始めた臨床医が

  増えてきている。私もその一人である。

  マカック猿の新生児を母親から離して、

  何をいったい学べるというのだろうか。

  小猫に目隠しをして人間の行動が分かるというのか。

  猫、猿、リスやネズミの脳を切除したからといって

  人間のためになることなど、何もない。」

                  ウェイン・ジョンソン哲学博士


   私が関心を持つ唯一のことは、

猿が論文を書くに値するものをもたらしてくれるかどうか、だけである。

私は実験動物に愛情を持っていない。持ったことは一度もない。

私は本当に動物が好きではない。猫は嫌いだし、犬も大嫌いだ。

猿をどうやって好きになるというのか?

ウィスコンシン大学霊長類実験室長ハリー・F・ハーロウ


  

  「私は“声を失った”犬に鎮静剤を与える必要があるかどうか、

  どうやって判断するのか、最近若い医者に聞いてみたのです。

  彼の答えにはぎくりとしました。

  彼は、現在の医学校の一般的常識では犬は痛みを感じないし、

  苦痛もない、と言ったのです。」
    



  「動物実験は手術医の訓練に不可欠である、そして生きている動物を使って実習することは、

  手術の操作技術取得に必要であるという主張をよく聞くが、こんな意見を放っておいてはならない。

  外科医見習いは、まず観察し、それから先生の手伝いをして基礎知識を身につける。

  時が経てば先生の監督下で手術を行い、やがて一人立ちする。それはちょうど顕微鏡を使った手術が、

  動物実験をしなくてもできるのと同じ事である。移植手術でも同じである。手術自体は技術的に難しいことは

  ない。手述の結果が思わしくなくなるのは、移植臓器がしばしば拒絶反応を起こすからだ。

  しかし、危険は動物実験を通しての比較からは、全く評価できないものである。

  人体臓器内の異物(薬品、毒など)に対する結果と許容度については、あらゆる分野の数多くの研究者が、

  動物実験からは適正な情報は何も取得することができないことを、何度も繰り返し指摘している。

  事実、生体解剖に反対しない医師や科学者は、そのことを充分に知らない者か、

  それで儲けている者の二つに属している。」

                               ヴェルナー・ハーティンガー医学博士/西ドイツ外科医

  

  「動物実験機関が、この残酷行為がすべて科学的研究に必要だ

  という嘘に、あなた方も私もだまされているのだ。

  この嘘は、大学や科学研究所の閉じた扉の向こう側で実験で

  生計を立てているもの、年間八十億ドルの商売をそのままに

  しておきたいと思っている人々がついているものである。」
  
                          エリオット・カッツ獣医

 

 「私はこの忌むべき実験の結果は、人を惑わすものだと思う。

  そのうえ、これらの無駄な慣行に付随するおぞましさは、

  常に人間の尊厳や道徳的崇高さと矛盾するものである。」

                             フェルナン・アトラン医師


  「動物実験は科学的には誤りで、道徳的には悪徳行為である。

  生物の犠牲という行為はその有用性に対して何の言い分けさえない。

  だから、人間として人間性に反する曲がった行為である。」

                                 E・P・ローソン教授

  



  「実質的にはほとんどの動物実験は、製薬会社のアリバイ機能を果たし、

  製薬会社はそれによって我が身を守ることを望んでいるのである。」

                  ヘルベルト・シュティルナー医学博士、マーゴット・シュティルナー医学博士


  「悲運な無抵抗の動物すべてが受けた苦痛を正当化するに足る議論や考慮など何もない。

  それにこうした慣行は非人間的であるといっても過言ではない。

  国は、こうした行為をきっぱり排斥する義務がある。」

                                            ピエール・ジャンディディエ医師

 


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