処分される動物たち
冷たいコンクリートの上で、排泄物の上で、何匹もの犬が死を待っています。
小さな檻に詰め込まれた猫たちが、ただただ死を待っています。
地域差はあれ、約一週間、彼らはここで過ごします。
飼い犬を待つ犬たち。吠える犬たち。諦めきったようにうずくまる犬たち。
きっと殆どが死を察しているのでしょう。
一週間という期間は、彼らにとって長すぎるのかもしれません。
もちろんその間で飼い主が見つかるのなら長くはありませんが・・。
その殆どがただ死を待つことになるのです。
檻の中にはいろいろな犬がいます。
ただひたすら吠えつづける犬。
ずっと体を震わせている犬。
目を閉じ、隅でうずくまっている犬。
同じ檻の中で、成犬が子犬を食いちぎる・・ということも起きています。
犬同士の喧嘩で大怪我を負う犬もいます。
檻の中での生活がいかに悲惨なものか、それは私達の想像以上でしょう。
犬たちは日がたつごとに部屋を移されます。
部屋は日ごと、ガス室へと近づいて行くのです。
そして最後の日、施設の営業時間が終了し、そのシャッターが下ろされる時・・・
つまり彼らの飼い主はもはや現れないということです。
それは彼らにとって“死”を意味するのです。