で -2-

 

  

  子豚は抗生物質などの注射をされ、

  犬歯、尻尾を切られます。

  これらは後に、ストレスから生じる豚同士の

  喧嘩の元となるからです。

  また、雄豚たちは麻酔なしで去勢されます。

  そして市場に出荷できる体重になるまで、

  約20週間豚舎に置かれるのです。 

 

      完全監禁システムの中で、自動給餌、自動給水、

      自動環境制御、糞尿の自動的処理が行われ、

      出荷される日まで外に出ることはありません。

      栄養過剰な餌によって速く肉がつき、

      骨や関節の発育が追いつかずに、

      脚にひびが入ったり引きずったりする豚もいます。

 


       

           激しいシッポ食いはしばしばカンニバリズムと呼ばれるが、

            このために足が片方もげたり、手足を切断したり、死んだりすることがよくある。

            …攻撃しているブタは、最初は相手のを咬んでいるだけだが、

            やがてはさらにその奥のほうの肉まで食らいつづける。

            人間がその場に居会わせなければ、そのブタは殺されて食われてしまうのである。


                                     ―『ホッグ・ファーム・マネジメント』1976年5月号

 

 

 

 

私には、どうしたって豚を機械としてみることは不可能です。

なぜなら彼らはやさしい目を持ち、温かい体温も持つ、紛れもない生き物、

私たち人間と同じ動物だからです。

利益をあげるために、工場での効率をよくするためなら

彼らを一台の機械だと思いこむというのはとても恐ろしい考え方です。

私は豚が業者達に蹴られ、ピストルで頭を撃たれ、それでも死なずにもがき苦しみ、

まだ命があり、手足が動いているというのに、その豚が皮をはがされている映像を見たことがあります。

私たちはこんなにまで彼らを苦しめてまで、その肉を食べる必要があるのでしょうか。