行 (猫) -3

 



西ドイツのハノーヴァー医学校で。

飼育係のほうへ這い寄り、救いと愛撫を求める子ネコ。

対麻痺(下半身不随)の研究という名目で実験狂に脊髄を破壊され、

排泄機能を損なわれたため、毎日、人間が膀胱と腸を空にしてやらなくてはならない。

これが何千回となく繰り返された実験の成果である。

 



腹部にドレーン(排液管)をつけられたネコ。

 



脳と背骨におなじみの電極を埋め込まれたネコ。

 

まぶたを縫い合わせ、サル用のおりに入れられたネコ。

給水びんの穴から逃げようとしているところ。

視覚を奪われた動物は、ひっくり返りやすい器では中の水をすぐにこぼしてしまうため、

喉がかわきやすい。

 

    

    ネコはすぐれた知覚と強い生命力を持つ。

    そのため、長期におよび繰り返し行われる、

    非常に残酷な神経学実験の格好の材料になる。

    “科学”の祭壇に捧げられるネコの数は

    米国だけで毎年20万匹、日本もそれに続いている。