無駄の実験に使われる動物たち -1-

 

2億匹

これは、1年間に世界中で実験に使用される動物の数です。

動物は物ではありません。それぞれが美しい目を持ち、心を持ち、感情を持つのです。

2億といわれると見当もつかず、途方にくれるばかりです。

一体なぜこんなに多くの動物が犠牲にならなければならないのでしょうか。

この数字は、正当な実験によって出されるものではないことは明らかです。

 

              実験者がイヌやネコに痙攣を起こさせ、その発作の間の脳波を調べられる。

                発作は次第に頻繁に激しくなり、ついにその動物たちは間断のない発作状態になり、

                3時間から5時間で死に至る。実験者たちは、それから該当動物の脳波図を数枚作るが、

                それを何かの実用にする道は考えてはいない。


                いろいろな種類の一万五千匹の動物に致命的な火傷を負わせて、

                それからショックを与えるのには有効であることがすでにわかっている肝臓摘出を、

                半分の動物に対して行う。予期したとおり、

                摘出を加えた動物はそうしなかった動物に比べて長時間苦しむ。





装置に固定され、放射能実験に
利用されるサル

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index-3.html
(中略)記憶しておかねばならないのは、現在動物実験に関する
  
二百万件以上の報告が毎年刊行されていることである。

しかし言うまでもなく、大多数は報告されない。

つまりそれは実験者自身が無益であり、同じことの繰り返しであり、

失敗であると考える実験である。さもなくば、あまりにもサディスティック
  
であって、たとえ「科学的な」論文の形式であっても、

実験者が公表するのをはばかる実験である。

彼らは報告を仲間同士の間で、印刷して回覧している。

 

    六組の同腹のマウスの子が、一組につき七匹から九匹を

    選んで実験に用いられた。

    幼マウスの前肢の片方あるいは両方が切断され、

    それから「切断が身づくろいいの行動に及ぼす影響」が

    五ヶ月間観察された。


    (中略)十六頭のイヌの肢から一部の筋肉を取り去り、

    それを他の筋肉と交換したことを報じた。

    四頭が三十日後、残りは6ヶ月後苦しんで死んだ。


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実験は何万という病院や企業や大学の実験室で行われている。

それらはすべて例外なく、外部の者が情報を得ようとすることを拒絶する。





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http://www.contentfree.org/~soar
 

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   一九七三年十一月二十六日付のニューヨーク・タイムズには写真が出ていて、

   ハーヴァード大学の研究室のバーナード・ラウン博士とリチャード・L・ヴェリアー博士と確認された

   二人のこのような研究者が、吊り革からぶら下げられている一頭のイヌをからかって愉快そうに

   笑っているところが出ていた。そのイヌは、死ぬまで電気ショックを受けるのである。

   その実験は、イヌを電気処刑するためには、檻の床の上に置くよりも無力な状態で吊り下げておいたほうが、
    
   電気が少なくてすむということを 「立証した」。



   アメリカの新聞は最近、スタンフォード大学のウィリアム・ディメント博士が行っている睡眠に関する

   実験を報道した。その実験は、ネコが正気を失うまで睡眠を奪ってしまうことである。

   彼の主張するところでは、その目的は人間の睡眠の仕組みをよりよく理解することだそうである。

   例によってばかばかしい話だ。(中略) 

   彼は実験用のネコの頭に電極を付けて、四方を水で囲まれた煉瓦の上に置いた。

   ネコが眠くなって体をぐにゃりとさせると、鼻が水に浸かる。ディメント博士はこのやり方で

   何百匹ものネコを ―70時間ではない、70日である― 眠らせないようにした。

 


“無駄な実験に使われる動物たち -2-”