世界医療産業の犯罪 抜粋 −1−

 

 

  自分でペットや家畜を飼ったことのある人にとって、

  経験から知ったにせよ獣医から教えられたにせよ、

  「人間用の薬をそのまま動物に与えれば死ぬことがある」 

  という事は常識にさえなっている。

  これは何を意味するのだろう ――

  動物の体は人間の体とは異なった反応をする、それゆえに

  人間に効く薬であっても、動物には害を与える場合がある、

  ということを意味しているのは明らかだろう。

 

しかし、この常識を十分にわきまえているはずの人でさえ、

ひとたびマスコミの手練にかかればすっかりだまされてしまう。

金権支配下にあるマスコミの大宣伝にのせられて、

「新しい薬がなんらかの形でテストされなければならないのなら、

私自身がモルモットにされるよりは動物を使った方がいい」

などと言い出す始末なのである。

 

  しかし、この意見、人道的とも見える言い分の根底には

  ふたつの大きな誤りがある。

  第一に、新しい薬が必要であるという思い込み、第二に、

  動物実験で満足な情報が得られるという思い込みである。

  このふたつの誤った思い込みは、組織的洗脳過程を通し、

  人々の頭にしっかり植え付けられた一種の宗教的協議

  “教義というものは、議論の対象とはならない” なのである。

 

 

この教義はまず家庭で論理的思考が芽生える以前の

幼い頭に叩き込まれ、やがて学校で、

その後はマスコミによって植えつけられるのである。

目の前には様々な反証が上がっているにもかかわらず、

多くの人は既に植えつけられた信仰−迷信−に固執する。

それは中世の人々が、聖水の治癒力を信じたり、

魔女狩りを正当化したりしたのと同様の頑固さである。

しかし、現代の我々の過ちは中世の人々の過ちより

はるかに明々白々であろう。

 

 

世界医療産業の犯罪 抜粋 −2−